寄 贈 歌



1. 芙蓉の雄姿仰ぎつつ  巷の塵を離れたる

  此処山王の聖天地  籠る我等の意気高し

  日枝の華表を仰ぎては  正義の剣腰に鳴り

  議堂の高塔望みては  輕世の大志胸に湧く

2. 碧空高く飜り  黄金と映ゆる紅は

  我等が血もて彩れる  忠君の旗愛国旗

  襟を正して仰ぐ時  あゝ目頭に一滴

  やがて濁れる世の流  淨むる露も此のならし

3.今世を挙げて溺れたる  輕佻の浪浮華の風
 
  日々に我等にせまるとも  やよ忘るなよ健男児

  激浪暴威を振ふとも  そはたゝ騒ぐ水の面のみ

  常に動かぬ深海に  眞の偉大のひそめるを

4.譽の歴史五十年  其の一片を開くだに

  強き誇に胸躍り大なる責を思はずや

  今ぞ歴史は我が肩に  委ねられたりいざ友よ

  光彩いよゝ輝かし  殘さん事ぞ務なる